Mendokusai Lab.

仕事や自分に起こったことなど、気になったことを、メンドクサイ感じで書き殴るブログです。

定型を疑う

あーもう金曜日になってしまった。本当はちゃんと時間かけて書きたいんだけど無理なのでやっつけでも今日は書く。

ということで最近見かけたエントリをネタに雑に雑談します。前もやったなこれ。

rudolphsumabura.hatenablog.jp

最初にお断り

私、スマブラなるものを一度もやったことがありません。

したがってスマブラの状況設定とか状況判断とかそれを元にした技・戦術の選択とか、そのあたりのことは、全くさーっぱりわかりません。

でも書かれていることはそのとおり!

…だと思います。そのとおり!と思ったところをいくつか引用しておきますね。

細かい状況分析をしないまま、大雑把な目線で「上スマを撃つのは駄目だな」と思う(中略)
このような「1つ1つの細かい要素を見ないまま状況を大雑把に捉え、そしてそのまま大雑把に学習する」という行為を多くのプレイヤーが、本当に様々な状況でしてしまっているのです。
これを僕は「定型を作る」と呼んでいます。

現実世界でもそう、他の対戦ゲームでもそう、この世の全てでそうと言えることです。
「次に来る同じような状況は、果たしてそれは以前と全く本当に同じ状況なのか」という話です。
答えはノーです、全く同じ状況というのはほぼやってきません。
パッと見が似ているだけの「本質的には全く違う状況」であることばかりです。

「1つ1つの場面を見直す際、限界まで細かい部分に目を通し、その状況を構成している要素を細部まで余すことなく見つけてください」

そして以下がまとめ*1

まず第一に
全ての自分の行動を後からでも、時間が掛かってもいいので説明出来るようにする
そして第二に
それが出来るようになったならば自分の行動を、後からでも、時間が掛かってもいいのでどんどん合理的だったり、リスクリターンを考慮していたり、きちんとした読みで行動したり、が出来るようにする

いや、それこそ細部がわからない中で、これは正しい!と決めつけてしまうことは避けましょうね、と言われているので、私がスマブラわからないのに決めつけるのもいかがなものか、っていう部分はあります。特に考慮すべき部分として、ゲームは正解がある世界だと言う点があります。現実世界は不良定義問題で、ゲームの中は良定義問題です*2。ですが、ここに書かれていることは、私が最近興味関心を持っている、クリティカルシンキングの話と同じ話だな、と私は思うのです。

書籍「クリティカルシンキング 入門篇」について先日ぐだぐだ書きました。その中で時々触れた()つもりですが、頭使うとエネルギー使うので、なるべく普段は頭を使って厳密に考えたくない、ということがあります。ゲームにおいてもやっぱり同じことが起こるのだなぁと、面白いなぁと思ってエントリを(詳細は飛ばしつつ)読みました。

このゲームの場合、本気で極める、つまり、合理的に、詳細に検討して方針を立てて戦うことを行った人とそうでない人とは相当差がつくだろうということは容易に想像できます(もちろん反応速度とかがあるので一概には言えませんが)。日常生活における原因帰属などに比べると、ゲームで見ている範囲は相当限定的です。だから、本気で極めることが現実的でもあります*3

現実世界の場合、全ての行動について、あとから説明したり、より適切な行動を取れるようにしたりしていくことはまず難しいでしょうから、狙いは絞る必要があると思いますが、やったほうがいいことは間違いないだろうなと思うわけです。

関連しそうな書籍紹介のエントリ紹介

イムリーに、関連しそうな書籍のレビューが注目エントリに上がってきていました。
huyukiitoichi.hatenadiary.jp

人は意外にクリティカルシンキングできていますよ、っていう話なのでしょうか。まだ図書館に来ていないみたいなので、リクエストしてみようかなと思っています。

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*1:なお元エントリを読んで頂けるとわかるんですが、まとめには、「第三に」があります。しかし「第三に」に示された「試合中に出来るようにする」は、ゲームであるからこそ重要かつ実現可能であり、実世界では(出来る場合もあるが)出来ないこともまた多い、と私は判断したのでここには引用していません

*2:正解があると書くと、お前はスマブラがわかっていない、と言われそうですねごめんなさい。もちろん、向こう側にいるプレイヤーの判断だったり行動だったりを画一的に定義することはできないので、厳密には不良定義問題になるはずです。が、少なくともキャラクターのスペックが固定されており、一定のゲームシステムの中で、特定の舞台で実施されていますので、探索範囲は大幅に狭くなります。かつ、勝敗が明確に定められるという意味では、(実生活に比べるとはるかに)良定義問題(に近い)と言えるかなと私は思っています

*3:とはいえ、その中で熾烈な競争があり、その競争に勝つことは、どこが現実的なんだというくらいの労力を要するものなのでしょう